11月15日:五十嵐太郎先生レクチャー2回目
11月15日、五十嵐太郎先生(建築論建築批評)のレクチャー2日目。
第2回目のタイトルは「リスボンからベネチアへ、建築の展覧会を考える」でした。受講者もおおく関心の高さが伺えました。今回もレクチャー終了後、五十嵐先生が運営されている建築系ラジオの収録が展覧会をテーマに行われました。その後はRADroomでささやかな懇親会がひらかれました。
○以下レクチャー概略です。
第2回目のタイトルは「リスボンからベネチアへ、建築の展覧会を考える」でした。受講者もおおく関心の高さが伺えました。今回もレクチャー終了後、五十嵐先生が運営されている建築系ラジオの収録が展覧会をテーマに行われました。その後はRADroomでささやかな懇親会がひらかれました。
○以下レクチャー概略です。
建築の展示をする時に大きな問題になるのが、オリジナルを置く事が出来ないという問題になる。図面や模型はそれ自体表現を持った作品と見る事も出来るが、それは建築ではなく、オリジナルの再現でしかない。五十嵐先生はKPO(キリンプラザ大阪)で建築の展覧会が、美術の展覧会と同じく空間で行われることで、建築と美術の展示の関係性が顕著に問題になるような状況に直面したという。その経験を通じて建築の展覧会において、1、スケールの問題 2、美術との関係性 3、話題になる事 4、物語の組み立て方 5、観察から参与へ、という事柄への関心が示され、美術としての強度をもちうる建築の展示をどう作るかが目指されていく。
リスボンビエンナーレは、アルヴァロ・シザのパヴィリオンを会場に今年初めて開かれたもので、非常に資金繰りの苦しい中、会場はクラインブルーで覆われ、展示の少ない会場の空間の強度をなんとか担保していた事や、逆に4組で参加した日本だけが、非常に雑とした展示だったようなことが示される(他に折り紙の兜を使った展覧会のPRのことや、帰国展について)。
続いてベネチアビエンナーレ日本館について、どのように展示プランが立てられ、どのようにコンペに取り組んだのかというメイキングを中心に、自身の考え、そして石上純也について、また過去の日本館での展示との関係などが、当事者ならではなの臨場感を持って語られた。五十嵐先生曰く「五十嵐太郎の最大の功績は石上純也を勝たせた事」にあるという。実際30歳前半で、実作もなく(コンペ時)、また他候補には建築家としてまたアーティストとしてすでに十分なキャリアと知名度を持つ建築家が揃っていた中で、勝算がないとはいえ困難である事は想像できる。そこで五十嵐先生が提示したのが1、「石上純也とは誰か」ということ。菊竹→伊東→妹島→石上という系譜によって、石上氏がテクノロジーと感性のアヴァンギャルドの系譜の先端にいる事、そして60年代から始まる“建築の終わり”がなんとなく90年代に変化し始め、石上純也は新しい”始まり“の建築にあたるのではないかということ。2、「国際展における建築」として、水晶宮が当時の技術と空間性の先端であったように、国際展では過去(すでに建っている)のものや、現在のリサーチに留まるのではなく、その国の新しいフェーズを見せるべきという。そして興味深かったのは、3、「日本館という文脈」において、過去ビエンナーレのパヴィリオンには磯崎新さんがコミッショナーとして関わってきていたのだが、その時に行われた展示(震災、少女、オタク)はどれも、磯崎さんが若い世代に託しつつ“建築の解体”を提示し続けていたのではないかという解釈が示される。故に“終わり”に対して“始まり”を提示すべきという。こうしていくつかの側面から働きかける事で、石上純也によるベネチアビエンナーレ日本館が実現することになった。建築の展覧会を巡って、またベネチアビエンナーレへといたる経緯を直接耳に出来る貴重な機会となった。
五十嵐先生の第3回目12月12日「展覧会 KPOキリンプラザ大阪、横浜トリエンナーレ」
乞うご期待!
RAD/K
リスボンビエンナーレは、アルヴァロ・シザのパヴィリオンを会場に今年初めて開かれたもので、非常に資金繰りの苦しい中、会場はクラインブルーで覆われ、展示の少ない会場の空間の強度をなんとか担保していた事や、逆に4組で参加した日本だけが、非常に雑とした展示だったようなことが示される(他に折り紙の兜を使った展覧会のPRのことや、帰国展について)。
続いてベネチアビエンナーレ日本館について、どのように展示プランが立てられ、どのようにコンペに取り組んだのかというメイキングを中心に、自身の考え、そして石上純也について、また過去の日本館での展示との関係などが、当事者ならではなの臨場感を持って語られた。五十嵐先生曰く「五十嵐太郎の最大の功績は石上純也を勝たせた事」にあるという。実際30歳前半で、実作もなく(コンペ時)、また他候補には建築家としてまたアーティストとしてすでに十分なキャリアと知名度を持つ建築家が揃っていた中で、勝算がないとはいえ困難である事は想像できる。そこで五十嵐先生が提示したのが1、「石上純也とは誰か」ということ。菊竹→伊東→妹島→石上という系譜によって、石上氏がテクノロジーと感性のアヴァンギャルドの系譜の先端にいる事、そして60年代から始まる“建築の終わり”がなんとなく90年代に変化し始め、石上純也は新しい”始まり“の建築にあたるのではないかということ。2、「国際展における建築」として、水晶宮が当時の技術と空間性の先端であったように、国際展では過去(すでに建っている)のものや、現在のリサーチに留まるのではなく、その国の新しいフェーズを見せるべきという。そして興味深かったのは、3、「日本館という文脈」において、過去ビエンナーレのパヴィリオンには磯崎新さんがコミッショナーとして関わってきていたのだが、その時に行われた展示(震災、少女、オタク)はどれも、磯崎さんが若い世代に託しつつ“建築の解体”を提示し続けていたのではないかという解釈が示される。故に“終わり”に対して“始まり”を提示すべきという。こうしていくつかの側面から働きかける事で、石上純也によるベネチアビエンナーレ日本館が実現することになった。建築の展覧会を巡って、またベネチアビエンナーレへといたる経緯を直接耳に出来る貴重な機会となった。
五十嵐先生の第3回目12月12日「展覧会 KPOキリンプラザ大阪、横浜トリエンナーレ」
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This page contains a single entry by admin published on November 18, 2008 12:08 PM.
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